大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和34(あ)684 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人溜池肇の上告趣意第一点について。

同趣意は、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由に当らない。のみな

らず、本件押収物件中の変造部分の如きは、たとえ他人所有の材料に加工を施して

作成された場合であつても、法律上その存在を認容されないものであり、何人にも

所有を許されないものであることは、累次の大審院判例(明治四三年(れ)第一七

七五号、同年一〇月一三日判決、大正四年(れ)第八九八号、同年五月一四日判決

等)の趣旨とするところであり、当裁判所においても亦、この趣旨が踏襲されてい

るから、(昭和三一年(あ)第一九四四号、同年一一月一日第一小法廷決定、集一

〇巻一一号一五二五頁参照。)、原判決の是認した第一審判決が刑法第一九条を適

用して前記変造部分を没収する旨判示したのは、正当であつて、結局原判決に所論

の違法あるものとはなし得ない。

同第二点について。

同趣意は、違憲を論ずるけれども、同第一点と同旨の法令違反の主張を前提とす

るものであり、その主張の失当なることは、右に説明した通りであつて、前提にお

いて既に適法な上告理由とならない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三六年九月一二日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 石 坂 修 一

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裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

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